| 里親とは? |
<児童を育てること>
「すべての児童は、家庭で正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。」と児童憲章に記されています。
言うまでもなく、児童は、両親の暖かい愛情に守られて、健全な家庭生活を経験することが最も望ましいのですが、世の中には親のいない児童やいろいろな事情で、たとえ親が居ても一緒に暮らしていけない児童もたくさんいます。
生みの親のもとで育てられない児童に対して、養育の援助を行う制度は、世界のどこの地域、どこの国においても行われていますが、その内容は、風俗、習慣、信仰、伝統とそれらに基づく社会制度、経済環境など、数多くの要素によって相違がみられます。
我が国では、乳児院や養護施設などの児童福祉施設で養育される、いわゆる施設養護と、児童を家庭的な雰囲気のなかで養育する里親制度が大きな2本柱になっていますが、その実態は、施設養護を中心に展開されており 施設入所児童と里親委託児童との割合は おおよそ9対1の割合になっています。
欧米諸国では、里親制度に重占を置いていることから 日本とは逆で里親に引き取られている児童の割合が50%以上にのぼっていますから 我が国では 里親制度はまだ十分根を下ろしていない状況にあるといえるでしょう
<里親制度>
里親制度とは、児童福祉法の定めによれば 保護者のいない児童、又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童の養育を、都道府県知事が適当と認める者(里親)に委託することをいいます。
里親には、二つの型の里親があります その一つは養子縁組を目的として児童を養育するいわゆる養子縁組里親と、もう一つは養子縁組を目的としないで 一定の期間実親にわって児童を養育するいわゆる養育里親です。
我が国は前者が多く 養子のほしい人が里親になるのだという考え方が強い実情にありますが、里親家庭の家庭生活と家族関係を通じて 家庭に恵まれない児童を育成するという里親制度のもつ意義について、もう一度再確認する必要があるのではないでしょうか。
養護施設等で生活している子ども達、又はこれから生活しなけらばならない事情にある子ども達の中には、集団生活になじめない子どもや、よりきめ細かい養護を必要とするので個別的な養育が望ましいと思われる子どももたくさんいます。
養育里親は、そのような子どもを、養護施設に代って養育していただく里親です。
養育している間に 実親との面会など そのつながりが配慮されなければならない子どももいるでしょう。苦労の多い仕事と思いますが、家庭を提供していただき、家族のふれあいの中で子どもを育てることは、社会的に大きな意義のある仕事だと思います。
<養子録組制度との関係>
養子縁組とは、他人との間に、法律上、親子の関係を作る縁組のことをいいます。
民法の定めでは自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合を除いて、未成年者を養子とする場合は、家庭裁判所の許可が必要です。家庭裁判所では、その縁組が未成年者の福祉に役立つものであるかどうか、縁組申立人の養親としての適格性を審査します。
養親には、単身でもなれ、養子の年齢も、養親より年長者は除き制限されておりません。また、養子と実親との間の遺産相続や扶養義務などの法律関係はそのまま残されます。
このような養子縁組を前提として、里親になった養子縁組里親については、児童相談所は児童を少なくとも6か月以上里親として養育する観察期間をおき、養親としての適格性があると判断されたばあい、養親から家庭裁判所に養子縁組許可の申し立てを行うことになります。
なお、昭和63年1月から、新たに特別養子縁組制度が創設されました。
この制度は、もっぱら子の利益を図るためのものであり、実親による養育よりも養親による養育が、将来にわたり子の福祉のため有益であることが確実である場合に、成立が認められます。
養子縁組は、我が国では家制度の中で発展してきたのですが、児童の養育に永続性と安定性を与える効果が大きいものですから、児童福祉の、一環として積極的に活用されることが望まれます。
<里親になる> 厚生省児童家庭局育成課監修 より引用
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